【ブログ】家族の年金未納を埋める生前贈与 「未来の安心」を「今贈る」という選択

子どもの就職を祝福するとき、定年退職まで支えてくれた妻へ感謝を伝えたいとき、人生の節目には、
「何か形に残るモノを贈りたい」と思うことがあります。けれど、モノよりも、もっと長く心に残る贈り物があります。
それは“年金の追納”という、未来への安心を手渡すことです。一時的に資金は必要ですが、一つの生前贈与という選択になります。

国民年金支給の現状(令和6年度実績)

長寿化の時代、未納期間が残ると”老後生活の安心”が減ります

①老齢基礎年金の満額は、68,000円/月      ※令和8年度は70,608円/月
②平均支給額と満額との差は、20年で男性は約154万円、女性は約250万円少ない
③未納期間の主な理由は、学生時代の未納や専業主婦の任意加入時期の未納などです

【平均支給額と満額との比較】    ※平均未納期間とは満額(480ヶ月)に対し不足している月数

参考:厚生労働省 厚生年金保険・国民年金事業の概況 https://www.mhlw.go.jp/content/001617995.pdf

国民年金追納・任意加入制度とその効果

追納・任意加入は、家族に”未来の収入を贈ることができる”制度です

【主な対象と条件】

追納2年分で、20年受け取れば80万円の”未来の収入”を贈れます

【保険料支払額と年金額増加効果】

【例】

子の追納保険料  月額約17,200円×2年=約41万円

妻の任意加入保険料月額17,920円×2年=約43万円

※保険料は前納での割引、追納保険料は自治体・年度により差があります

参考:国民年金保険料追納制度  https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/menjo/20150331.html

参考:任意加入制度        https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20140627-03.html

保険料支払者の節税効果

追納は家族の”未来の年金”を増やしながら、親(夫)の“税負担も軽くなる” 双方にメリットのある選択です

①国民年金の支払は、「社会保険料控除」の対象です

②具体例     所得税率10%・住民税10%の場合

追納2年(約40万円)の場合 :40万円×10%+40万円×10%=節税効果 8万円

追納4年(約80万円)の場合 :80万円×10%+80万円×10%=節税効果16万円

まとめ

未納期間はそのままにすれば、老後の年金額が減少し、安心は減ってしまいます。しかし、追納と任意加入を活用すれば、その不足分は制度的に確実に補うことができます。それは、家族の未来の年金を増やす一つの”生前贈与”であり、今日の贈り物が、20年、30年と続く、家族の老後生活の暮らしを支え続けます。

まずは、ご家族の未納期間が何ヶ月あるかを確認してみて下さいそれが未来の安心を贈る第一歩になります。手続きや詳しい内容について、追納はお近くの年金事務所、任意加入はお近くの年金事務所やお住まいの市区町村年金窓口にてお確かめ下さい。

この記事を書いた人

高野純一
高野純一KFSC所属 ファイナンシャルプランナー
専門分野

ライフプランニング

主な資格

CFP®・1級FP技能士、宅地建物取引士、証券外務員一種

略歴

早稲田大学卒、ウシオ電機(株)で営業に従事、その後、第二電電株式会社(現KDDI)に転職し、主に携帯事業の事業企画部門に従事、定年退職し小会社のアルティウスリンク(株)に顧問として再雇用中