米国中流家庭のように資産1億円をもつために必要なこと(まとめ:それは、新NISA・確定拠出年金でできる)

「米国中流家庭のように資産1億円をもつ」もシリーズ第13弾を数えます。

今回は、これまで触れてきた超長期の資産形成について、心すべき重要な点を取りまとめます。

2024年になり、いみじくも、私がこのシリーズで推奨してきた1億円を作る資産形成の手段として、最善といっても過言でない、仕組みである新NISAが始まりました。

確定拠出年金(含むiDeCo)も、徐々に制度改正を積み重ねているので、これも、有用な手段になりそうです。 

 ◆ 最も大切なこと-それは、「超長期」で資産形成をすること

本シリーズ、その五で説明したように、人生100年すべての期間を使って資産形成しましょう。私の提案と軌を一にするがごとく、新NISAは無期限での運用が可能になりました。

65歳、退職まで、つみたて投資で資産を積み上げる。退職後は、積み上げた資産を、定期的に取り崩しながら、ゆとりの生活のために使っていきましょう。

◆ 低コストに徹すること

本シリーズ、その三で説明しましたが、購入するリスク商品は、低コストのインデックスファンドとしましょう。これは、新NISA、つみたて枠用に用意されている、低コストのインデックスファンドを選べばよい。

◆ 世界分散投資(4資産分散)を心掛けること

本シリーズ、その二で説明した、4資産分散を基本として、世界に分散して投資しましょう。預貯金、国内株、国債といった、日本国内の資産を持つだけでは、日本より明らかに高い成長力を持つアメリカをはじめとした世界の成長の果実をとることができません。

ドル円は、一時的には円高に振れることがあったとしても、中長期的にはさらなる円安の可能性が高いだろうとの見通しが、私自身の資産形成を考える上でのベースです。

為替がどう動くか、皆さんもそれぞれに考えてみましょう。

本当に円安になるかは、自己判断でお願いします。

◆ リターンで投資するのはNG ➡ リスク許容度に基づくこと

本シリーズ、その六で説明しましたが、インデックスファンドを使ったつみたて投資におけるリスクは、「投信の価額は変動する」という変動リスクをリスクの代表格として抑えておきましょう。

自分が耐えられる価格変動率はどのくらいかを把握して、投資をしましょう。ただ、それを把握するためには、自己研鑽して、金融力を養うことが必要です。

◆ タイミングを図らない

本シリーズ、その五で説明しました、「タイミングを図らない」ですが、まず、資産を作り上げる時期は、つみたてをすればタイミングを図らずに資産の積み上げができます。

退職後に資産を取り崩す時期になりましたら、現在は、まだ限られたネット証券だけしかできませんが、定期部分解約を行うことで、タイミングを図らずに、資産を使っていくことができます。早晩、この定期部分解約の仕組みは、多くの金融機関で取り入れられるだろうし、そうあってもらわないといけないというのが私の強い期待です。

なお、資産を作り上げる時期(退職前)でも、教育費などまとまった資金が必要なら、タイミングを図らずに、たとえ、その時元本割れをしてでもよいので、必要な額を部分解約していきましょう。新NISAならそれができます。

私は、実践経験があるので、自信をもって、このことを紹介します。(2021年6月発信の本シリーズ第一弾をご覧ください。)

新NISAを始めることを金融庁が決断したことに対して、個人の立場での資産形成を考えてきた識者の多くが、この仕組みへの賛同の意を表しています。無期限に代表されるような改善点は、正直、よくここまで踏み込んだと驚く方が多いのです。

せっかくのこの仕組みを有効に使い、米国人サラリーマン家庭のように、資産1億円を作るにはどうしたらよいか考え、そして、実践の一歩を踏み出しましょう。

資産形成に強い独立系FPは、個人の立場に立って、つまり皆さんの立場に立って金融力アップのお手伝いをしています。

資産形成・資産運用実行支援の具体例 - かながわFP生活相談センター (KFSC) (kfsc-fp.com)

この記事を書いた人

奥田健一
奥田健一KFSC理事 ファイナンシャルプランナー
専門分野

ライフプランニング、資産形成(NISAを使ったつみたて投資、個別株、投資信託、ETF)、公的年金・企業型確定拠出年金・iDeCo、生命保険。個人としての金融資産運用歴は30年以上、投信を使ったつみたて投資20年以上、外国株口座での取引も経験を有する。

主な資格

CFP®・1級FP技能士