【ブログ】ライフステージに合わせた保険選びとは?保険の見直し術

保険は人生の重要な節目や予期せぬ出来事に備えるための大切なツールです。

しかし、ライフステージに合わせて保険の内容を適切に見直さないと、不要な保障にお金を費やすこともあれば、必要な保障や保障金額が不足するリスクもあります。

そこで今回は、ライフステージごとにどのような保険が必要か、考えるべきポイントを解説します。

ライフステージ別の保険選び

1.就職:初めて保険に加入する時期
就職を機に保険への加入を検討する人が多いです。この時期には、若くて健康なうちに安い保険料で加入できる「医療保険」(※1)を優先するのがおすすめです。また、万が一の事態に備える「終身保険」(※2)も検討しておくと安心です。

2.結婚:家族を守るための保障
結婚すると生活設計が大きく変わります。家族を守るための「定期保険」(※3)や、配偶者がいる場合には世帯収入を支える保障内容を手厚くしておくことが必要です。共働きの場合には死亡や高度障害に備えて収入保障も考慮しましょう。

3.子供の誕生:教育資金と長期的な安心
子供が生まれると、教育資金や生活費を考慮した「学資保険」(※4)の加入が効果的です。さらに、将来に備えるための死亡保障を適切な金額で設定し、家族全体の安心を確保しましょう。

4.住宅購入:団体信用生命保険の活用
住宅を購入する際には、団体信用生命保険(※5)が大きな役割を果たします。これは、住宅ローンを組んだ場合に、万が一の時に残りのローンを保障する保険です。このタイミングで既存の生命保険と重複しないか見直しを行うことが重要です。

5.子供の独立:保険内容のシンプル化
子供が独立すると、これまでの手厚い保障が必要なくなることがあります。この段階では生命保険の保障内容を減額し、医療保険や介護保険への資金を回すなど、必要な備えを見直しましょう。

6.定年退職:老後に向けた保険の選び方
定年退職後は収入源が年金に限られるため、長期的な介護や医療費に備える「介護保険」(※6)を検討することが求められます。また、生命保険は高額でなくても十分なケースが多いので、保障内容を最適化して費用を抑える方法が重要です。

表1:各保険の種類と特徴

保険見直しとライフプランの重要性

ライフステージが変化するたびに保険を見直すことは、経済的な安定を保ちながら不安を軽減するための基本です。必要な保障内容と保障金額を定期的に検証し、生活に適したプランに更新することで、長期的な安心感を得ることができます。

そして、必要な保障内容と保障金額を定期的に検証するツールが「ライフプラン」です。

図1のようなライフプランを作成することで、人生の目標やリスクを計画し、人生の家計収支を管理しながら、人生にわたる教育費、住宅費、老後資金といった主要な支出に対して、万が一の場合にも備えることができます。

図1:ライフプラン(サンプル) 出典:筆者作

まとめ

保険の見直しを検討するうえで欠かせないのが「ライフプラン」です。 ライフプランを作成することは、人生の不安を解消して、人生の目標や夢を実現するための重要な第一歩です。

専門的な知識を持つファイナンシャル・プランナー(FP)に相談することで、より精密で現実的な計画を立てることが可能になり、最適な保険の見直しが実現できます。

この記事を書いた人

左右木伸也
左右木伸也
専門分野

ライフ・リタイアプランニング、家計管理、資産形成、金融資産運用設計、教育資産設計、住宅資産設計、リスクと保険、医療・介護・相続、タックス

主な資格

CFP®、1級FP技能士、証券外務員一種、相続診断士、日商簿記検定2級

略歴

東京都出身。神奈川県川崎市在住。1996年大学を卒業後、IT会社に20年勤務。金融機関向けソフトウェアの企画・開発・販売に携わる。2015年より独立系FP会社にて、FP実務研修・セミナー、FP資格取得講座の企画推進を担当。また、一般社団法人かながわFP生活相談センター、日本FP協会に所属し、講師、相談員、執筆を中心に活動中。